店主より一言

子供の頃には一日中遊んだ海・川・山と共存し、人生の後半を生まれ育った故郷での生活を夢みて平成20年3月、50年振りに生まれ故郷に妻とUターンしました。

しかし、現実は、県下一の限界集落と化し、幼・小・中・高校生は皆無、地区住民は34軒・58人(往時は75軒・400人強)で、平均年齢73歳、シーンとして人声は勿論無く、聞こえるのはうみねこの鳴き声だけ。高齢者が他界するとその後継者は無く、連鎖現象で、やがては地区の消滅が目前に迫っています。

幸いに当地の袰月海岸(津輕国定公園・JR東日本の周遊指定地)は、風光明媚で、磯根には天然の海藻や根魚等が多く、特に若布は軟らかくとろける味で、県下には多くの愛好者がある特産品です。

この若布をはじめ海藻を採捕・加工製造・インターネット販売(袰月天然岩わかめ・天然もずく・細目昆布粉粒等を販売中)することで、1次産業×2次産業×3次産業の6次産業化を推進し、この地に雇用の場を創成し、若者達の就労の場と定住を図り、家督を継ぎ家庭を作り、やがては元気な子供の声が聞ける、あたり前な地域創りを指向したいのです。

在京中は、郵政省建築部で全国の郵便局庁舎等の設計・建設に携わり、更に7年間の中堅ゼネコン勤務を65歳で終えて、5人の子供と10人(現在は13人)の孫を残しての帰郷となりました。

私にとってなによりの財産は、仕事上で全国各地を訪れ、いろいろなものを見聞出来たことと、首都圏をはじめ、全国各地に沢山のOB達が居住していることです。これをネットワークの足掛りとし、口コミで販路の拡大を推進し目的を達成したいと思っています。

又、帰郷の前年から始まった、(株)青森放送による3年間の当地の取材が完了し、平成23年2月11日、「母の衣に抱かれて・津輕袰月物語」がテレビ朝日系列で全国放映され、全国の多くの皆様から激励のお言葉と、沢山のご注文を戴き、お蔭様で商品は完売しました。

今年から50年ぶりに復活させた「焼干灰わかめ」の販売を始めました。養殖の海産物が普及している昨今ですが、どうぞ当地の天然物をお楽しみ戴き、主旨の元気な社会創りの取り組みにお力をお貸し頂きますようにお願い申し上げます。(平成24年2月、合同会社 袰月海宝を設立)

平成28年3月26日には北海道新幹線が開業し、本州最北の駅「奥津軽いまべつ駅」が当今別町に開設されました。袰月がグーンと身近になりましたので、観光を兼ねて是非ともお立ち寄りいただきますようお待ちしております。

代表 小倉龍毅